【簡単】構成の考え方【論文など】

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 論文などの文書を作成する際は、いきなり書き始めるのは良くありません。以下に述べる基本的な書き方を理解したうえで、構成をしっかり考えることがスタートとなります。

 はじめに書く必要があるのは、その文書が伝えようとしていることを簡潔に述べることです。全体の量によって分量は異なりますが、文書の1割程度の文字数を目安にすると良いでしょう。ただし、総文字数が500を下回るような短いものなら、必ずしもこの書き出しの部分は必要ありません。逆に総文字数が3000を超えるような長いものなら、結論も含めた要旨を導入として書いておくのが一般的です。最初に要旨を頭に入れておくことで、長い文書も先を予想しながら読んでいけるため、読み手に与えるストレスを緩和できるでしょう。
 ただし、学会に投稿する論文などは、本文とは別に要約を用意する方式をとっている場合もあります。そのようなケースでは、書き出しはバランスの良い要旨にするのではなく、研究の目的や背景などに文字数を割いてください。

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 読み手にとって最も大切なのは結論ですが、作成者にとってはそこに至るまでのプロセスも手が抜けません。最後まで読んでもらえる構成にすることを心がけましょう。文章は起承転結で書くのがセオリーと言われていますが、論文などの学術的な文書に関しては必ずしも当てはまりません。前述のような導入を書いたら、その文書の存在意義が分かるように改めて課題について詳しく述べておきます。
 そして、実際に取り組んだ実験などのアプローチについて記すのが次のステップです。どのような物や発想によって、どういった方法を実施したのか詳細を記してください。論文であれば、読み手がそれを見て再現できるように書いておく必要があります。再現性が低いものは、価値がないと見なされることもあるので注意しましょう。
 そして、後半はアプローチによる結果を細かく書くことが重要なポイントです。さらに、結果に対する考察を付け加えることも忘れてはいけません。考察は結びの役割を果たし、文書の印象を大きく左右するので非常に大事です。

 分かりにくれければ、いろいろな文書に目を通して例として参考にしましょう。論文であれば過去に発行されているものが多くありますし、はじめて投稿する人向けに例文を用意してくれている学会も見受けられます。構成自体は例文を真似ても構わないので、内容のほうでオリジナリティを高めることに注力しましょう。

 参考:初めてでも分かる論文作成入門

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